愛知県弁護士会西三河支部会館
プロポーザル








愛知県弁護士会西三河支部会館 プロポーザル


敷地は小高い丘状の土地の一角にあり、後ろに裁判所、隣に拘置所が建っている。

奥の土地(裁判所)とはフラットに続いているが

敷地にアプローチする道路側は1.5m程度は高低差があった。

そこで駐車場を含む敷地全体をゆるやかなおかを持つ公園のような造成にし

道路から敷地全体が見渡せるようにした。

前面道路際はピロティの高さが1.5階分の高さのある開放的な空間になっていて入りやすく

エントランスへ向かって行くと知らないうちに1階分の高さになるように造成されている。

隣接する裁判所や拘置所は4階建てだが、アプローチの道路側の住宅地は2階建てであったので

建築を2階建てとして道路側の住宅地と高さを合わせることで、周辺環境に配慮した親しみのある建物にした。

また、事務監理・エントランスを除く、主要室の全てを2階の1層分でまとめたので

様々な活動が階をまたがず1フロアで完結し施設の使い勝手を向上させている。

中央に大きな吹抜をつくったことで、建築の内側からも光と風が施設全体を通り抜け、ピロティを明るくし

屋根の下のアプローチは施設中央付近に大きな中庭(吹抜)をとることで

明るい空の下を通り抜けるアプローチになるようにした。

吹抜を中心にして施設をぐるりと1周できる中廊下型の平面になっている。

主に吹抜側に視線が向くようになっていながら2ヶ所でいつのまにか外の周辺環境が見られるようになっている。

明るい吹抜を介して1階中庭にいる人やアプローチを通ってくる来館者が見えるようになっていたり

吹抜の向こう側の回廊を通っている人が見えたりすることで

さまざまな世代の間でまた関心の違う人々の間で出会いのきっかけが生まれ

活気を助長するように計画している。

また、吹抜は明るいピロティ空間を作り

アプローチの際に吹抜けを通して空や2階の廊下を行きかう人々が見えることで

施設が立体的に関係付けられるようになっている。

メイン機能を全て2階の1フロアにまとめ、その2階部分を浮かせて前面道路から裁判所側

への視線の抜けをつくり圧迫感を低減するとともに浮かせた2階部分の下(ピロティ)を

駐車・駐輪スペースとして計画している。

ピロティは、車と車の間に配置された2枚の特徴的な耐力壁(耐震ブレース)とスリムな柱によって支えられ

視認性がよく安全で使いやすいスペースとなっている。

また、ピロティの上に1階分しか乗せていないので構造負荷が低減し、地震に強い建築となっている。