Nagoya Design Week 2009 "sand scape installation








Nagoya Design Week 2009 "sand scape installation"


約4000uの砂浜全体を砂模様で埋め尽くすインスタレーション。

"sand scape installation"シリーズの第2回目を

名古屋デザインウィーク2009で行った。

先日の大型台風の影響で海岸は流木やゴミで散乱していた。

砂中に埋まる石もさることながら、まず砂浜の廃棄物を全て撤去することから

製作は始まる。

砂浜の脇にあつめられた廃棄物はものすごい量になった。

さらに今回は砂浜の表面5mm程度が台風の影響で固まり

薄膜状に表層をつくってしまっていたので

それをもとの粒状の砂に戻すため

海岸約4000uの砂表面全てを一度細かく挽きならさねばならなかった。

ようやく円でできた模様で砂浜を挽きならしたころには既に陽が落ちていた。

模様を方向性を持たない円の集合にしたのは

陽がどの方角から差していても、見る位置がどのポイントであっても

表情は違えど常に全体性が浮かび上がるかたちだったからだ。

模様は砂を櫛で引くことでつくられているため

陽による陰影が少なければみることができない。

朝方や夕時の陽が傾いた頃、最も模様が浮かび上がる。

ぼくらが拾い集めた廃棄物を地元方々が仕分けしてくださり、

流木などの燃えそうなものは波打ち際に積んで燃やしている。

全て燃えきった頃、満潮になって炭は残り火とともに海に帰って行く。

ぼくらが製作した環境アートは表現自体はとても個人的なものだけれど

つくりだした環境や製作の過程が

そこにもともとある環境や人や社会にまで

できれば繋がるものであって欲しい。

砂模様はそういった方々の足取りや潮の満ち引きにさらわれて

いつもの姿へと戻っていく。